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 (脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア・腰椎すべり症・慢性腰痛・筋膜性腰痛・ぎっくり腰・坐骨神経痛)
  
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2020/5/18

腰椎脊柱管狭窄症

 
(原因と症状)
脊柱は椎骨という骨がいくつも積み重なってできています。一つ一つの椎骨には椎孔という穴が空いていて、一本の管のようになっています。これを脊柱管といい、脊柱管の中に脊髄神経が入っています。脊髄神経の末梢の方は馬の尾っぽのようにみえる神経となり、馬尾神経と言います。老化などの影響で椎間板や腰椎が変形して脊柱管が狭まると馬尾神経が圧迫されてしまいます。馬尾神経の主な役割は足の神経のコントロールなので、圧迫が強くなったり、長い間圧迫されてしまうと神経の働きが悪くなり足に痛みやしびれが起こったり、足の動きが悪くなったりします。
脊柱管の狭窄は加齢性の変化で、椎間板の変性や椎骨の変形、靭帯の緩みや靭帯の硬化、肥厚などが原因になります。稀なケースですが先天的に脊柱管が狭いために発症するケースもあるようです。一般的には中高年に発症されやすいと言われています。また、下肢静脈瘤、動脈硬化症といった血流障害でも同様の症状が出ます。
腰部脊柱管狭窄症は腰の痛みはそれほど強くなく、ほとんどのケースが足に症状が出ます。背筋を伸ばして立ったり歩いたりすると脊柱管が狭くなり馬尾神経が圧迫され、足のもつれやしびれ、痛みが出てきて少し歩いただけでもこのような症状が出るので長い距離の歩行が困難になります。しかし、しばらくの間前かがみになったりしゃがんだりすると症状が治まりまた歩けます。このように歩行と休憩を繰り返して歩くことを「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」と言います。腰部脊柱管狭窄症の症状として最も多い症状です。特に朝や寒い時期に症状が出やすいという特徴があります。歩くことは筋力強化に繋がり腰痛予防には適していますが、腰部脊柱管狭窄症は歩くことよりも、自転車での筋力強化をお勧めしています。歩けないけど自転車は大丈夫という患者さんは経験上ですが多いです。症状が進行すると仰向けになっても足のしびれや痛みがあり寝れないため、身体を横にして背中を丸めないと眠れなくなったり、排尿・排便障害(直腸膀胱障害)を起こすこともあります。
 
  
 
(治療法)
病院では
安静・薬物療法(消炎鎮痛剤、血流改善の薬、筋弛緩剤)
物理療法(電気治療、けん引)
注射(硬膜外ブロック、神経根ブロック、仙骨ブロック)
運動療法(ストレッチ、筋力トレーニング)
手術(除圧、固定)
・除圧・・・除圧は脊柱管を狭くしている椎骨や靭帯、椎間板を削り脊柱管を拡大する方法で最近では内視鏡による手術が可能な病院が増えてきています。
・固定・・・脊柱に大きなずれまたはぐらつきなどがある場合、椎骨を削り、神経の周りを十分に広げてチタン製の金具などで椎骨と椎骨を固定します。
 
当院では
痛みが強い場合はアイシング、テーピング、軟膏・湿布などで患部の痛みの軽減を図るとともに、痛みによる代償運動(トリックモーション)している部位または痛みの少ない体勢(疼痛緩和肢位)によって負担がかかっている筋肉をほぐして痛みを軽減させます。
痛みがある程度収まってきたタイミングで運動療法、患者さんに合ったトレーニング方法、日常生活動作、身体の使い方などを指導し、徐々に実践してもらいます。
痛みは症状の一つで、「痛み=悪い」ではありません身体の使い方や意識の仕方によって症状が出なくなり、通常の生活が楽にできることが出来ます。当院では手術しかないと言われた腰部脊柱管狭窄症の中高年の方たちも症状が出ないように治療し、元気になられている方もたくさんいます。どこへ行っても症状が改善されないとあきらめる前に一度当院で相談してください。
 
   
 
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