ルーズショルダー
(病態)
ルーズショルダーは「肩関節不安定症」とも呼ばれる障害で、肩周りの筋肉が弱い方や肩を継続的に酷使する方、もしくは遺伝性で発症するケースが多く見受けられます。
肩関節の安定性は筋肉、靭帯、関節包(関節を覆う袋のようなもの)関節唇といった軟部組織によって保たれています。
そのため、それらの機能の低下や損傷が起きると機能は低下してしまいます。
症状が発症する方の一例として野球の投球動作、テニスのサーブ、バレーのアタック、水泳のクロールなどオーバーハンドスポーツをされるアスリートに多くみられます。
また、脱臼の既往歴がある方は関節唇といった肩関節の安定に重要な軟部組織を損傷してしまうことが多く、脱臼由来のルーズショルダーになってしまう場合があります。
日常生活でもルーズショルダーの症状が発生することもあります。
完全に肩の関節が外れていなかったとしても、何となく「肩が緩い」という方や、頻繁に肩の脱臼が起こる方の場合にはルーズショルダーである可能性が高いので注意しましょう。
(症状)
ルーズショルダーになってしまうと、些細な運動や行動でも肩に小さな痛みやうずきを覚えるようになり、違和感が続きます。
また、スポーツをする方ではなかったとしても、日常的に倦怠感や不快感を覚える可能性がありますので、早期に症状を自覚して適切な治療を施す必要性があります。
(治療)
関節唇や関節包などのトラブルによる症状(くしゃみ、咳で肩が抜ける)がひどい場合は組織を修復させるための手術が必要です。
保存療法としては、肩のインナーマッスルを強化するなど、関節を安定させるための強化と動作による協調性を高めます。
当院では、症状がどこからきているのか全身的に見立てて、症状に対してマイナスな働きをしている部分に手技療法を加えて、全身的に体をよくします。
その後運動療法としてインナーの強化を行うためのエクササイズ等運動指導を行います。
また、EMSを用いてでの肩の筋力強化を図ることも可能です。