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2020/4/23

ベネット骨棘

肩ベネット骨棘(ベネット病変)

ベネット骨棘は投球障害の一つで、肩関節後方の痛みで投球のフォロースルー(投げ終わり)の際に関節包の後方が引き伸ばされ、肩関節後方に痛みを生じます。肩関節後方の痛みが特徴的でその際には、肩関節窩後方ベネット病変が疑われます.投球加速期における筋収縮,フォロースルー期における牽引張力により上腕三頭筋付着部に骨棘と呼ばれる骨の棘、ささくれの様な変性がみられます。

 

(原因と病態)

投球後のフォロースルーの際に関節包の後方が引き伸ばされ伸張ストレスが加わり、関節包付着部が固くなり、痛みを生じます。

固くなった関節包は骨化現象をおこし、弾力性が失われていきます。レントゲン・CTで見ると肩甲骨の上腕三頭筋付着部に骨性増殖が確認されます。

 

(治療)

フォロースルーでの痛み,水平内転・内旋時の疼痛と運動制限があり,MRIでは後方関節唇,腱板後方の損傷を伴っている場合が多く見られます.レントゲンではわかり難く,エコーやCT検査で肩甲骨の上腕三頭筋付着部に骨性増殖を認めます.骨化現象があるが痛みの無い場合もあります。

痛みのあるベネット病変(有痛性ベネット)では内視鏡手術でこの骨を削る場合もあります。痛みがひどくない場合は,後方関節包の過度のストレッチを禁止し、症状改善のため、後部ローテーターカフ(小円筋と棘下筋)を強化していきます.さらに,運動後のアイシングをおこなうことも大切です。

腱板(インナーマッスル)の筋機能を再教育・改善することを目的とし,肩関節疾患において一般的な訓練となっています。 徒手やチューブによる軽い抵抗、もしくは無抵抗にて外旋や肩甲骨面上の外転などを行い、腱板の筋活動を向上させます.強すぎる抵抗は大胸筋や三角筋(アウターマッスル)に力が入ってしまい、軽い抵抗に反応する腱板の働きを阻害してしまうので注意が必要です。

 

当院では、西洋医学や東洋医学など多角的に症状がどこからきているのか全身見立てで、症状改善を図ります!

筋緊張を和らげるため、手技療法を加えて、全身的に体をよくします。

また、超音波、微弱電流、ハイボルテージ等物理療法を個々の症状に合わせ疼痛緩和や筋緊張を緩和し、早期回復を目指します。

その後運動療法として再発防止、体の機能、使い方の向上のため、セルフストレッチ、チューブトレーニング、等運動指導を行います!

また、EMSを用いてインナーとアウターのバランスをよくする等の筋力強化を図ることも可能です!

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