バーナー症候群


2020/5/12

バーナー症候群

バーナー症候群

頭部や肩に強い衝撃を受けた際に、頚部から上肢、指先にかけて激しい放散痛(burning pain)や刺すような痛み(stinger pain)が生じることからバーナー症候群やスティンガー症候群と呼ばれています。

ラグビー、アメリカンフットボールなど激しいコンタクトスポーツをされる競技者や交通事故により発生することが多いです。

 

(原因・症状)

例えば左肩からタックルした場合には、頭部が右に押され頚椎は右側屈強制され、左肩は下方に押されることによって、腕神経叢に牽引力が生じ損傷をうけます。

同様にバイクの事故などの損傷では、腕神経叢に強大な牽引力が生じ、神経根が脊髄から引き抜かれることがあります。

「引きぬき損傷」と呼ばれる最も重篤な末梢神経障害とされ、引き抜かれた神経の再生は期待できないため、永続的な片側上肢麻痺を残してしまいます。

神経根圧迫損傷の場合、障害上肢と同側への頚部側屈によって同症候群が生じることも報告されており、この際の障害発生機序は頚椎の側屈によって狭小化した神経孔によって神経根が圧迫を受けて生じたものとされています。このような症状が出現する背景には、椎間板の膨隆、ヘルニアや頚椎鉤突起関節の骨棘形成などによる神経孔の狭窄が存在する可能性があり、同様の衝撃を受けることによって症状を繰り返すことになります。

本症候群の背景には脊柱管狭窄症状態があるとされており、頭部からのコンタクトプレーによって、頚椎の軸圧力、屈曲力、側屈力が複雑に作用し、頚椎の伸展や側屈が強制されることによって脊髄が圧迫され上肢放散痛が生じることもあります。

(検査)

多くの場合にはスパーリングテスト(徒手的検査)が陽性となります。

症状を繰り返す方は、より強大な外力によって脊髄損傷を発生する危険性もあるため、X線、MRIなどの画像検査を行うことが望まれます。

 

(治療)

症状は一過性で、自然に回復します。回復を促進させるためにマッサージ等行い患部周囲の筋緊張を行うことも有効です。

スポーツ現場では、頚部のアイシングを行います。

また、同時に発生した頚部周囲筋の損傷があれば、カラーやサポーターなどで頚部を支えて保護するようにします。

また、頚周囲の固有筋を強化することにより再発予防が期待されます。

 

当院では、西洋医学や東洋医学など多角的に症状がどこからきているのか全身見立てで、症状改善を図ります!

崩れてしまっているバランスを整えるため、手技療法を加えて、全身的に体をよくします。

また、超音波、微弱電流、ハイボルテージ等、物理療法を個々の症状に合わせて行い、疼痛緩和、筋緊張の緩和、組織の早期回復を促進させます。

その後運動療法として再発防止、体の機能、使い方の向上のため、セルフストレッチ、チューブトレーニング、動作指導等、運動指導を行います!




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