下腿疲労骨折


2020/5/19

下腿疲労骨折

下腿疲労骨折

 

疲労骨折とは運動による繰り返し外力による骨の疲労現象で骨強度が減少したところに、正常な力学的負荷(骨がたわむ、筋の牽引によるひずみなど)が加わり骨折が生じることをさします。

 

(病態)

10代から30代のスポーツ競技者に好発します。

発生部位により好発年齢が異なるが、全体として15~17歳に多くピークは16歳とされます。原因として、学年が上がるごとに練習量の変化など、体が慣れていないなかで運動負荷が増してくることが一つとされています。

発生要因として

・骨脆弱性

・身体柔軟性の低下

・マルアライメント

・硬いサーフェイス

・不適切なシューズ などがあげられます。

脛骨での疲労骨折は、

・遠位端発生の内果骨折

・骨幹近位・遠位の疾走型疲労骨折

・骨幹中央前方の跳躍型疲労骨折

に分類され、腓骨での疲労骨折では

・骨幹近位の跳躍型、遠位の疾走型

があります。

 

(発生機転)

通常のスポーツ動作にもかかわらず急激な疼痛をもって発生し、特殊な動作とゆうものは指摘されておらず、運動量の増加した時期に起こることが多く、オーバーユース(使い過ぎ)による典型的な障害です。

疾走型は長距離選手など長い距離を走ることにより起こりやすくなります。跳躍型はジャンプ動作の多い競技や、その度重なる運動ストレスにより起こりやすくなります。

 

(診断)

下腿疲労骨折の診断は運動歴の聴取と、疲労骨折好発部位を認識していれば基本的にはほとんどの例でX線検査で確認できます。疲労骨折の発症は多くが急性発症あり、スポーツ活動中、突然疼痛が発生し運動の継続が困難となります。受傷時は歩行時痛も強く歩行困難で圧痛部位に腫脹を伴うことが多いです。

数日でADL(日常動作)上の支障がなくなるため、疼痛をかかえながらスポーツ活動に復帰し、慢性化する例もみられるので注意が必要となります。

画像診断では1週間~10日後のX線検査で仮骨の形成が見られるため判断しやすく、骨折の固有症状がみられにくいです。

エコーでの画像診断も有効です。

 

(治療)

一般的には3週間の運動禁止で6週間程度経過すればスポーツ活動に復帰可能とされますが、筋力や運動機能は低下するため適切な運動療法、リハビリを行うことが大切です。

安静時のバンテージ、サポーターなどの装着も有効です。

脛骨跳躍型疲労骨折は4カ月の保存療法とされていますが、難治性であり、手術療法が行われることがあります。

 

当院では、西洋医学や東洋医学など多角的に症状がどこからきているのか全身見立てで、症状改善を図ります!

崩れてしまっているバランスを整えるため、手技療法を加えて、全身的に体をよくします。

また、超音波、微弱電流、ハイボルテージ等、物理療法を個々の症状に合わせて行い、疼痛緩和、筋緊張の緩和、組織の早期回復を促進させます。

その後運動療法として再発防止、体の機能、使い方の向上のため、セルフストレッチ、チューブトレーニング、動作指導等、運動指導を行います!




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