腓腹筋肉離れ


2020/5/19

腓腹筋肉離れ

腓腹筋肉離れ
 
肉離れというのは筋肉の収縮方向と反対の収縮(遠心性収縮)が起きた際に起こりやすく、どの骨格筋においても起こりうる傷害です。
腓腹筋とは一般的にふくらはぎの筋肉の一つで歩行や走行、ジャンプ動作などでつかいます。
 
 
(病態)
 
10代からみられ、各年齢層にまんべんなく発生し、筋繊維の多くは筋腱移行部での部分損傷で、特に腓腹筋内側頭で起こりやすいです。
受傷時筋肉の断裂感を訴えることがほとんどで、腫脹や圧痛が明らかで、筋肉の伸展時痛があります。
また、急激な過伸張ストレスが加わり、そのため筋線維の損傷(筋肉がはがれる)が起こる傷害の一般的総称です。医学的には筋断裂、筋膜断裂、筋損傷といい、主にスポーツ活動中に発症しやすく、スポーツ傷害で頻度が高い症状です。
 
 
(発生機転)
 
一般的に肉離れは遠心性の収縮となる2関節筋で起こしやすいと言われており、腓腹筋を筋収縮させ足関節を底屈しているとき膝関節が伸展すれば逆方向に筋肉は伸展されます。
テニスのサーブの時はこのような肢位となるため受傷機会が多く、テニスレッグともいわれます。
テニス以外でも、ランニングやダッシュなど走行時にも発生しやすく、十分なウォーミングアップが取れていなかったり、疲労が蓄積され筋肉が硬くなっているときに急激な筋収縮が起きると受傷する割合が高くなります。
 
 
(診断)
 
問診で筋肉の断裂感の有無を聴取することが重要になります。
徒手的検査ではトンプソンズスクイズテストが有用で、腓腹筋の筋腹を把握すると足関節が底屈するためアキレス腱断裂とのに有用ですが、疼痛を伴うのでまずは自発的に足関節底屈可能であるか、腓腹筋内側頭に圧痛があるかを触診することが重要です。
ストレッチ痛、足関節底屈抵抗痛を確認することも評価として重要になります。
画像診断では、MRIは受傷初期から、血腫範囲や受傷部位の確認が可能です。超音波でも血腫の確認はできますが、数日経過したほうがわかりやすくなります
 
 
 
(治療)
 
原則的に手術の必要はほとんどなく、主に保存治療を行います。初期治療として受傷後48時間はRICE療法が有効です。疼痛が軽減したら日常生活動作を許可します。硬結(しこり)部周囲の違和感に対しては、電気刺激や鍼治療も有効で、手技療法など患部周囲の筋スパズムの改善も有用です。腓腹筋を受傷した場合には、テーピングを使って足関節を軽度底屈位で固定し、肉ばなれが進行しないようにします。回復期を迎えたら、弱化している筋肉の強化や機能を向上させるためのエクササイズやリハビリテーションが必要になります。
 

当院では、西洋医学や東洋医学など多角的に症状がどこからきているのか全身見立てで、症状改善を図ります!

崩れてしまっているバランスを整えるため、手技療法を加えて、全身的に体をよくします。

また、超音波、微弱電流、ハイボルテージ等、物理療法を個々の症状に合わせて行い、疼痛緩和、筋緊張の緩和、組織の早期回復を促進させます。

その後運動療法として再発防止、体の機能、使い方の向上のため、セルフストレッチ、チューブトレーニング、動作指導等、運動指導を行います!




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