手関節・手部の痛み
手関節・手部の構造と機能
手関節には、橈骨と手根骨で構成される橈骨手根関節と、手根関節間で構成される手根中央関節があります。
手根部の骨は、手根骨、中手骨、指骨(基節骨、中節骨、末節骨)に分けられます。第2~5指には、手根中手関節(CM関節)中手指節関節(MP関節)近位指節間関節(PIP関節)遠位指節間関節(DIP関節)があります。
環指、小指のCM関節は示指、中指と比べて可動性があり、強い握り込みの時は屈曲し、また、母指のCM関節は鞍関節と呼ばれる二軸の特徴的な構造をしており他の指関節より可動性が多くあります。
手に生じやすい機能障害
手関節・手部は上肢の最も末端に位置していて、更衣動作や炊事など、上肢を用いて行う日常生活動作において、肩や肘はその目的とする位置を規定します。
手関節・手部は目的とする作業を巧緻的な動作によって遂行しており、スポーツ競技においては、ラケットやバットを握りボールを打ち返す、竹刀で面を打つなど、長い柄を握った状態で衝撃を加える動作も遂行します。また、床から立ち上がる動作、手すりを把持して階段を上るなどの動作では、自重を支える役割も担っています。
手関節・手部は、日常生活における使用頻度が高く、いわゆる「使い過ぎ」による関節や組織へのストレスが生じやすく、それに伴い関節症変化や靭帯組織の肥厚などが生じます。強い外力を受けて骨や軟部組織が損傷すると、疼痛や浮腫、シビレ、可動域制限、握力低下といった機能障害を生じることが多くなります。
傷病として
・TFCC損傷
・指側側副靭帯損傷
・末梢神経障害
・手関節部に痛みをきたす傷害 などがあります。
治療
治療として、傷病によって異なるところはありますが、急性期の場合、熱感、疼痛、腫脹などがあればアイシングを行い炎症症状の緩和を図ります。マッサージ、ストレッチを行い筋緊張の緩和を促進させたり超音波など物理療法を行い骨や筋組織の回復を促進させることも有効です。また、湿布や軟膏で消炎鎮痛剤を加えることにより症状を緩和させることも可能です。
当院では、西洋医学や東洋医学など多角的に症状がどこからきているのか全身見立てで、症状改善を図ります!
崩れてしまっているバランスを整えるため、手技療法を加えて、全身的に体をよくします。
また、超音波、微弱電流、ハイボルテージ等、物理療法を個々の症状に合わせて行い、疼痛緩和、筋緊張の緩和、組織の早期回復を促進させます。
その後運動療法として再発防止、体の機能、使い方の向上のため、セルフストレッチ、チューブトレーニング、動作指導等、運動指導を行います!