当院に手関節の痛みで通院されていた40代男性の患者さんの症例をご紹介させて頂きます。
この患者さんは、お仕事で足場を登ろうとしてパイプを掴み引き寄せようしたときに
手関節を痛めてしまいました。
来院当初は症状が強く掌屈、背屈、回内外の動作が満足にとれず、字を書くことや
お釣りを受け取るのもまばならない状態でした。
当院の治療として、まず、痛みの原因を見立てることに重点をおき、そのうえで全身治療を
行い身体全体のバランスを整え症状の改善を図ります。
この患者さんの場合、仕事による疲労等により上肢帯及び全身的に筋緊張が強く、
患部にストレスがかかりやすい状態でした。
週に3回ほど来院して頂き、治療の初期は全体的に筋緊張を取り除き身体全身の動きをよくし、身体の協調性が取れるように手技療法を行い、患部へ微弱電流をかけ疼痛のコントロールをおこないました。
メインの治療は上肢帯、特に手関節や手指の動きに関与する前腕の筋緊張を
緩和させるため手技療法を行います。
1週間ほどで痛みは軽減し症状が改善傾向に向かい始めたところから、ハイボルテージや
パルス電流を行い、患部の痛みを緩和させさらに筋緊張を緩和させ、筋の動きをスムーズ
にし、患部へのストレスの軽減を図ります。
その後1ヶ月ほどは疲労度等により痛みが増したり、落ち着いたりを繰り返しながら
1ヶ月半ほどで痛みも出なく肩回りの可動域も広がり、患部およびその周囲の部位も機能向上
し経過は良好となりました。