今回は、四十肩・五十肩の症状で来院されていた60代男性の症例をご紹介させて頂きます。
建築関係のお仕事をされており、仕事中や運転時の左肩の痛みで来院され、
痛みもやや強く可動域の制限がとても強く左右差が非常に目立つような状態でした。
当院の治療として、まず、痛みの原因を見立てることに重点をおき、そのうえで全身治療を
行い身体全体のバランスを整え症状の改善を図ります。
治療初期は患部はもちろんですが、この患者さんの場合、背中や大腿後面の硬さも
症状の原因になっていたため、上肢帯(肩周りから手)や下肢といった全身的に筋緊張を
緩和させるため、マッサージやストレッチなど手技療法をメインにおこなっていき、
患部の状態を改善していきます。
状態に合わせ、患部のみの治療も行っていきます。
さらに低周波、ハイボルテージ、パルス電流といった物理療法により組織の回復、
筋緊張の緩和など、手技療法による治療効果に相乗効果を与えるため、その時の状態に
合わせておこない症状の改善を図ります。
治療開始から1ヶ月ほどで痛みは半分ほどまで軽減しましたが可動域制限は残った状態でした。
2ヶ月経過し、痛みはかなり軽度なものまで軽減し、肩可動域も当初140度ほどまでしか上がらなかったのが150度ほどまで改善しました。
3ヶ月が経過し、痛みはほぼ消失し、仕事の量や疲労度によって時おり出現する程度まで改善が見られました。可動域も160度まで上がるほどに回復し、治療開始から5ヶ月で180度まで上がるまでに回復しました。
その時々の状態で痛みが増してしまったり、可動域が低下してしまうこともありますが、
継続的な治療により症状は改善できます。